医薬品製造関連エーピーアイコーポレーションいわき工場（いわき市）で１７日新たな感染者が確認された。感染確認数は計５人。「クラスターから二次感染、三次感染が起きることで感染の全体像が形成される。クラスターを抑えることが重要」。二本松郵便局（二本松市）に次いで県内２例目となるクラスター（感染者集団）の発生に、専門家は警鐘を鳴らした。
「国のクラスターの定義に当てはまる」。いわき市保健所の新家利一所長は記者会見でさらに感染者が増えることを想定して、調査や検査を継続する考えを強調した。感染が確認された５人と同じフロアで働く１４人と家族７人の計２１人について濃厚接触者としてＰＣＲ検査を実施する方針だ。
市によると、事務スペースとなっている同一フロアには陽性の５人を含め計２８人が勤務し、うち９人の陰性が確認されている。朝礼には出勤した従業員の多くが集まり、その後は各持ち場に移動したり、フロアにとどまったりしていた。
工場には全体で約７０人が勤務しており、市は濃厚接触者以外の勤務者への検査について「どのような行動を取ったかを個別に評価していく必要がある。適切に判断したい」としている。
県のアドバイザーを務める福島医大の金光敬二教授（感染制御学）は「クラスターが発生すると当然多くなる。一例一例抑えることも大事だが、全体から見るとクラスターを抑えることが重要」と指摘。その上で「発生率が極めて高いわけではないが少しずつ増えていくと思う。外出自粛や感染対策など、全てのことをいまひとつ我慢してほしい」と感染拡大防止に向け、県民に改めて協力を求めた。
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April 18, 2020 at 08:01AM
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