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フセハツ工業、女性3割超のバネ工場 - 日本経済新聞

「どんな機械も使いこなせるようになりたい」と語る市村さん

「どんな機械も使いこなせるようになりたい」と語る市村さん

町工場といえば武骨な男性工員を連想する人が多いだろう。だがバネメーカーのフセハツ工業(大阪府東大阪市)は新卒、中途ともに女性を積極的に採用している。約40人いる従業員のうち女性の比率は3割を超す。男性が敬遠するような力仕事も、改造した工具で男女問わず担当する。

同社は2016年から大卒の新入社員を採り始めたが、これまで入社した10人のうち4人が女性だった。「町工場に来てくれる人はそうそういない。男性だ、女性だなんて言っていられないんです」。4代目の吉村篤社長(46)は話す。

13年に父親からバトンを引き継いで、まず手掛けたのがトイレの刷新だ。年商の1%にあたる300万円強を投じ、和式から温水洗浄付きの洋式に替え、洗面所も新しくした。累損を抱えた当時は負担だったが、「女性に来てもらうには不可欠」と考えて捻出した。

製造現場も社員の声をもとに見直しを加えた。例えば完成したバネをまとめて収納する箱。女性でも持ち運びやすくするため、従来の約8割の大きさにした。背の低い人には、仕事がしやすいように専用の踏み台を手作りで提供している。

工具の改造もする。自動車のクラッチなどに使うバネは出荷前の点検でゆがみをとるが、弾性のある鋼材でできているため腕の力が要る。テコの原理を採り入れた工具で、誰でも簡単に作業できるようにした。

文系の学部を卒業した市村奈々子さん(27)がフセハツに入社したのは、工場見学でバネが出来上がる様子にワクワクしたのがきっかけ。身長143センチと女性のなかでもひときわ小柄だが、「男女の区別なくどんな機械でも動かせるようになりたい」と意気込む。

市村さんが頼りにしているのが上司の渡辺真由さん(40)だ。6年前に中途入社し、3年前に部長に任じられた。日ごろ育児や家事に追われる経験から、仕事の段取りに着目。「やらなくていい残業を減らしたい」と話す。社長の下に4人いる部長のうち、渡辺さんを含む2人が女性だ。

もっとも同社が女性だけにフォーカスしてきたわけではない。「新卒の採用にしても工場見学会や就職セミナーで出会ったなかに、たまたま女性がいただけ」と吉村社長。社員のなかには高齢者や障害がある人も多くいて、働きやすさは誰もに共通するという。

(高橋圭介)

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July 20, 2020
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