熊本県南部を襲った記録的な豪雨で、県内に拠点を置く製造業の拠点が打撃を受けている。炭素素材の東海カーボンは、同県芦北町にある工場敷地内に浸水し、4日に火災が発生。同県八代市内にある日本製紙の工場も、製紙用の取水作業が困難になり、稼働を取りやめている。停滞する梅雨前線の影響で記録的な大雨が続いており、被害が長引きそうだ。
東海カーボンの田ノ浦工場（同県芦北町）は4日午前、火災が発生。豪雨で黒鉛化炉に水が流れ込んだのが原因で、5日午後には消防が鎮火を確認し、人的被害はなかったという。
同工場は半導体や太陽電池に使う黒鉛部材を生産している。工場全体の敷地が浸水したといい、当面は生産を見合わせる。同社は「生産設備への被害や、今後の生産への影響について情報収集を急いでいる」とする。
日本製紙は、新聞用紙や印刷用紙を製造する八代工場で4日午前から工場全体の操業を取りやめている。付近の球磨川の水が豪雨の影響で濁り、製紙作業に必要な取水が困難になったためだ。同社は「十分な在庫があり、供給に問題はない」としている。
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July 06, 2020 at 10:07AM
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東海カーボンや日本製紙、熊本の工場停止 熊本豪雨 - 日本経済新聞
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