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テスラ、自動車株の未踏の地を走る - ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

テスラの株価がついに別の惑星にたどり着いた(写真はイーロン・マスクCEO、中国・上海で7日) Photo: aly song/Reuters

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価がついに別の惑星にたどり着いた。

 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、テスラ株の下落に賭ける空売り筋に約束した「世紀の大やけど」を2年足らずで実現した。昨年10月に市場予想に反して黒字決算を発表してから株価は2倍になり、年初来でも20%高の水準で推移している。

 先ごろの株価下落の後でも、テスラの時価総額は足元で900億ドル(約9兆9000億円)と、フォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)の合計と同水準だ。2019年 7-9月期(第3四半期)の総売上高は8%減少したが、中国市場で将来、圧倒的地位を獲得するとの見方から買われている。アナリストらは、テスラの10-12月期(第4四半期)決算が2四半期連続で黒字になると予想。この予測が当たれば、再度の株価急伸も考え得るとしている。

 だが、このような熱狂ぶりを踏まえると、テスラ株の保有は売り持ちと同じほどリスクがある。楽観的な業績予想や明るい報道で買われる「ストーリー銘柄」だからだ。調査会社ファクトセットのデータによれば、テスラはいまだに通期黒字を達成していないにも関わらず、アナリストらは22年の1株利益が13.37ドルに達すると予測している。株価が今より40%ほど安かった1年前には、この予想は約22ドルだった。このコンセンサス予想には、22年には売上高が約440億ドルと、今年の予想売上高から倍増することも織り込まれている。

 テスラの代表的モデルである「モデル3」セダンの需要は米国で頭打ちになった可能性がある。22年の予想株価収益率(PER)がほぼ37倍というアナリスト予想が当たった場合でも、株価は大変な高水準だ。一方、同じ時期のフォードとGMの予想PERは7倍弱で、今年の純利益はテスラの予想利益の約4倍に当たる合計140億ドル程度とみられている。

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 懐疑派が無礼にも指摘したように、基本的な収益力とかい離した銘柄は、実力からさらにかけ離れる可能性がある。その一方で、株価の暴騰ぶりは目のくらんだ投資家を危険なほど自信過剰にしてしまいかねない。プロでさえも他人事ではない。あるアナリストは先ごろの上昇局面で目標株価を227ドルに引き上げた。

 テスラ株の強気筋は、このところの株高で手にした多額の利益を銀行口座に入れることを考慮したい。重力には、火星上でさえも永遠に逆らうことはできないのだから。

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