「核燃料サイクル政策」の中核施設が、新規制基準を満たすと認められた。青森県に建設中の日本原燃六ケ所再処理工場。安全対策には一定のめどがついた格好だが、トラブルが多く四半世紀も完成が延期されてきただけに、いつ本格稼働するかは見通せない。何より、サイクル政策が行き詰まる中で「そもそも必要なのか」が問われている。(小坪遊、桑原紀彦、桜井林太郎)
「先頭で、かつ唯一のバッターだった。手探りの部分があった」。原子力規制委員会の更田豊志委員長は13日の会見で、6年超にわたった新規制基準に基づく審査をこう振り返った。
使用済み核燃料から再利用できる燃料を取り出す再処理工場は、再稼働に向けた審査を積み重ねてきた原発とはまったく異なる施設だ。強い放射能を帯びた使用済み核燃料を数センチ程度に切断し、硝酸で解かし、有機溶媒でウランとプルトニウムを抽出する。高レベル放射性廃液も出る。いわば「放射性物質の化学プラント」だ。
原発では放射性物質が原子炉や燃料プールなどに集中しているが、再処理工場では工程ごとに分かれた六つの建屋(計3・5ヘクタール)に分散する。放射性物質が存在するエリアの面積は原発の約10倍になる。
工場の貯蔵プールには、全国の原発から集まった使用済み核燃料計約2968トンが保管されている。本格稼働すれば、これらを化学処理した高濃度の溶液が施設のあちこちに広がる。
原燃は、ウランなどが核分裂連鎖反応を起こしてしまう臨界事故や、高レベル放射性廃液が沸騰して放射性物質を大量に放出する重大事故も想定。封じ込める設備などを準備して対策をとった。地震対策の基準となる揺れの強さを申請前の約1・5倍に引き上げて耐震性も強化した。
審査の過程では、規制委から資料の不備や確認不足を指摘され続けた。配管の腐食などが相次いで発覚し、審査が半年ほど中断したこともあったが、規制委は必要な確認を終えたとして審査書案を了承した。
完成の延期、これまで24回
再処理工場は1993年に着工。もともと97年に完成する予定だった。ところが、工事の遅れや設計の見直しなどでずるずる遅れた。試験運転中の2009年には配管から高レベル廃液が漏れるなど、設備のトラブルも相次いだ。
いま原燃が示す完成予定は21…
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May 14, 2020 at 03:12AM
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