出社を5割減らしても生産は維持 ガラスメーカーが目指す“次世代の製造現場”とは?
新型コロナ対策で、出社を減らしテレワークを行うところも増えていますが、それがなかなか難しいのが、工場の現場です。そうした中、ガラスメーカーの「AGC」は、工場のリモート化にとどまらず、“次世代の製造現場”も見据えた変革を進めています。
工場のオペレーションを在宅で 出社を5割抑制
【報告:経済部 白石明大記者】
AGCの男性社員が、自宅のリビングで画面を見ながら「中を見てもらっていいですか」などとやり取りしています。工場のオペレーションを行っているのです。画面には工場の現場が映し出されています。
作業員がカメラを持って撮影しながら、機械の不具合の対処法を社員に質問。社員は「おそらく『リレー』の故障だと思う。交換をお願いします」と答えていました。
こうした取り組みで、工場では生産量はそのままに、従業員の出社を5割抑えることが可能になりました。
ベテラン技術者のノウハウ AIが学習
人を減らしても工場を円滑に動かせる秘密は、今年導入した、AIを活用したシステムにあります。過去に発生した不具合のデータや、ベテラン作業員のノウハウなどをAIに大量に学習させています。
例えば、ガラスの傷などの原因についてキーワードを打ち込むと、AIが即座に回答。ベテラン技術者が不在でも、現場で問題を解決できるのです。
工場のリモート化を積極的に進めてきた、AGC最高技術責任者の平井良典さんは、これを機に工場のデジタル化を加速させ、ものづくりの在り方そのものを変えていこうとしています。「デジタル化することで、これまでと生産の在り方を変える。非常に高い品質のものを安定的に生産できるようにする」と話しました。
生産性向上へ サイバー空間に“工場を再現”
AGCが目指すデジタル化とはどんなものなのでしょうか。まず、実際に動かす工場から膨大なデータを集め、サイバー空間上に工場を再現します。そのサイバー空間上でシミュレーションを行い、生産量や製品の品質などを現実とほとんど変わらない精度で確認できるシステムの構築を目指しています。そして、得られた計算上の「最適解」を現実の工場に反映。これを繰り返すことで、工場の生産性を高めていくねらいです。
製品届けるプロセスも VRでスマートに
変革は、ものづくりの現場にとどまりません。顧客に製品を届けるプロセスも効率化を図っています。顧客へのプレゼンにVRを活用し、デジタルで製品のガラスを再現します。
ガラスの色を変えたり、水を流したりできるほか、建物に施工した際の反射の具合などを確認してもらうこともできます。
プロセスを効率化することで、人にしかできない仕事に、より注力できるといいます。最高技術責任者の平井さんは「(ものづくりの現場に)技術を導入することによって、人がやるべき仕事が変わっていく。よりクリエイティブな仕事をやってもらう方向に変わっていく。それが将来の競争力につながるものだと考えている」と話しています。
リモート化は新型コロナ対策として始められた印象がありましたが、それを定着させ、先を見据えたものにしていく姿勢が感じられましたね。
そうですね。工場でのものづくり自体は最後まで残りますが、サイバー空間上でできることが増えていけば、それは基本的にリモートでどこからでもできるというのが、きょうの話のポイントです。究極的には、世界中の工場を日本から制御することも可能になります。そんな未来も見えてきました。
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July 22, 2020 at 03:57PM
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