アイカ工業は、化成品を製造する福島工場に危険物立体自動倉庫を新設した。新倉庫を、生産現場に在庫をまとめる「生産立地型拠点」とすることで、拠点間の輸送や複数倉庫への入出庫などをなくして合理化を図り、トータルコストを削減する。
アイカ工業は2020年7月1日、化成品を製造する福島工場(福島県鏡石町)に危険物立体自動倉庫を新設し、稼働を開始した。新倉庫を生産現場に在庫をまとめる「生産立地型拠点」と位置付け、拠点間の輸送や複数倉庫への入出庫などをなくして合理化を図り、トータルコストを削減する。
同社はこれまで、製品の消費が多い首都圏近郊に在庫拠点を設置していた(消費立地型拠点)。そのため、製品は迅速に供給できたが、製品を福島工場から倉庫に輸送する必要があった。
その後、自社配送ネットワークを構築し、福島から東日本エリアへの輸送時間が短縮したため、約7億円を投資して福島に倉庫を新設。2019年10月から建設を開始し、2020年5月末に完成した。福島工場全体の敷地面積は約4万7257m2、自動倉庫は延床面積が約703m2(213坪)、高さ約20mとなる。
新設した危険物立体自動倉庫には、さまざまな業務を省人化する自動ラック設備を導入している。これにより、出荷業務の効率が向上し、出荷ミス削減も期待できる。
また、地震対策として、ラックの揺れを抑える耐震構造を採用している。また、地震が到達する前に設備が緊急停止する、緊急地震速報P波連動自動制御システムを装備。有事の際に、事業継続について検討できる体制が整っている。
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