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新型コロナ>大田の町工場 苦心 「後継者不足」「騒音配慮」「コロナ受注減」:社会(TOKYO Web) - 東京新聞

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 ものづくりを支える東京都大田区の町工場は、経営者の高齢化に伴う後継者難などで減り続けている。工場跡地は次々に住宅地となり、残った工場は後から入ってきた住民との騒音トラブルなどに配慮しながら、生き残りに苦心している。操業場所の問題に加え、新型コロナウイルスの影響で経営難が重なれば、廃業が加速しかねない。 (矢野修平、西尾玄司)

 大田区が一九九四年と二〇〇五年に土地利用の変化を調べた羽田一丁目を取材した。九四年と比べ今では工場の数がほぼ半減していた。同地区は約四百メートル四方の広さで、工場も住宅も立地可能な「準工業地域」。東京一極集中で都心部への人口流入が進み、廃業した町工場の跡地は住宅地への転用が進む。

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 もともと工場が集まっていた場所に住宅が建てば、工場からの騒音や振動、臭いなどを巡りトラブルになりやすい。工場が減って住宅が増えるほど、残った工場の肩身は狭くなる。

 メッキ処理をする自動車関連部品をつるすハンガーを手掛ける「松岡ハンガー製作所」は、「排気装置の音がうるさい」という住民の苦情を受けた大田区の要請で、外に置いていた装置を工場内へ移した。

 松岡正樹社長(49)は「どこも宅地化が進み、移りたくてもちょうどいい場所がない」と話す。工場の操業は周囲の住宅に配慮して午後七時まで。だが、今は新型コロナの影響で受注が減り、午後五時までに短縮している。後継者がいない近隣の町工場の経営者は「コロナの影響で赤字が続くなら、借金してまで事業を続けたくない」と話しているという。

 九四年当時、同地区で最も大きな工場だった場所には、十階建てのマンションが立つ。マンションが〇四年にできる前は、向かいにある天井クレーン製造「大倉製作所」の本社工場だったが、神奈川県鎌倉市の工場へ集約された。同社の岡田慶信経営管理本部長(55)は「大型クレーンの製造は大きな音が出る。周りは住宅ばかりになり、ここでの生産は難しかった」と話す。

 同地区内では複数のアパートや住宅が建設中。町工場に隣接したマンションに住む女性は「私も犬を飼っているので文句は言えないが、ときどき音がうるさいと感じる」ともらした。今後も宅地化は進み、残った町工場の操業環境はますます厳しくなる。

<大田区の町工場> 工場数は1983年の9177をピークに減り続け、区の実態調査では2014年時点で3481。現在はさらに減っているとみられる。経営者の高齢化に伴う後継者難が主な理由。実態調査では全体の約6割で後継者が決まっておらず、従業員3人以下の零細規模では約8割に達した。

 業種は、機械や金属の加工業が約8割を占める。事業所の規模は従業員9人以下が大半で、下請けを事業の中心としている。

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April 27, 2020 at 06:02AM
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