野球の世界一決定戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は10日、プールB・1次ラウンド第2戦で日本が“宿敵”韓国に大勝。序盤の劣勢を猛打で巻き返し、準々決勝進出に大きく前進した。11日第3戦の相手は、WBC本選初出場のチェコ共和国。名前を聞いても、恐らく野球に関して何のイメージも沸かないのではないだろうか。
■シンデレラストーリーに迫る、MLB密着取材が話題に
昨年の予選を勝ち上がってきたチェコ共和国は、異色の“社会人チーム”だ。中堅手のアルノシュト・ドゥボビーは高校の地理教師、投手のマーティン・シュナイダーは消防士、捕手のマルティン・チェルベンカはセールスマンといった具合に、メンバーそれぞれが仕事を持ちながら野球を続けている。監督のパベル・ハジムまで、本業は神経科医と言うのだから驚きだ。MLB公式に一週間の密着取材を受けるほど、変わった経歴の選手が集まっている。
トレーダーでもあるキャプテンのペテル・ジーマは会見で、「日本は世界一のチームだが、相手も同じ人間だ。恐れることはない」と強気の姿勢を滲ませる。チームには、かつてアスレチックスなどで活躍したエリック・ソガードの姿も。メガネをかけた風貌から、「ソガード課長」という愛称で親しまれていたことを記憶するコアなMLBファンもいるだろう。こちらは本当の役職ではなく、日本人がつけた単なるニックネームだ。唯一のMLB経験者は、精神的支柱としての役割も担っている。
投手でもあり、チームのメディア担当でもあるルカシュ・エルツォリはMLB公式サイトの取材にこう応えている。「我々は誇りを持って自身を“欧州の中心”と呼んでいる。チェコ共和国は本当にヨーロッパの真ん中に位置しているから。人口1000 万人をわずかに超えている小さな国ですが、我々はチェコが世界と戦えることを示して来た。NHLではヤロミール・ヤーガー、ドミニク・ハシェック、デビッド・パストニャックといった偉大なプレーヤーを輩出し、素晴らしいサッカー選手もいる、何度も世界に衝撃を与えて来た。野球でも同じ。チェコも野球の歴史に名を刻むことになるだろう」と意気込む。
1次ラウンド初戦の中国戦、チェコ共和国は土壇場の逆転3ランで歴史的な初勝利を掴み取った。洗練されてはいないが、限られた時間の中で培った団結力は強く勢いがある。国際大会は日本代表の話題が中心になりがちだが、相手国のバックボーンにも注目すべき、そして決して侮ってはならない。稀有な一戦になりそうだ。
文●SPREAD編集部
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